【1日に必要なカリウム摂取量】とは?ミネラルの種類と働き

「日本人の食事摂取基準」は、日本の厚生労働省が、健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、エネルギー・栄養素欠乏症の予防、生活習慣病の予防、過剰摂取による健康障害の予防を目的として制定したエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準です。

必ずしも個人ごとに当てはまる数値とは限りませんが、カリウム摂取量の目安として参考にし、腎臓機能が低下している場合などは摂取量を控えましょう。

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1.日本人の食事摂取基準(2015年版)によるカリウムの摂取目安量とは?

カリウムは多くの食品に含まれており、通常の食生活で不足になることはありません。

推定平均必要量、推奨量を設定するための科学的根拠は少ないため、カリウムの不可避損失量を補い平衡を維持するのに必要な値と、現在の摂取量、高血圧などの生活習慣病の発症予防及び重症化予防の観点から目安量・目標量が設定されています。

 

カリウムの摂取目安量

成人男性  :2,500mg/日

成人女性  :2,000mg/日

妊婦    :2,000mg/日

授乳婦   :2,200mg/日

日本人の食事摂取基準(2015年版)より

 

高血圧を中心とした生活習慣病の発症予防および重症化予防の観点から設定されているカリウムの摂取目標量

成人男性  :3,000mg以上/日

成人女性  :2,600mg以上/日

日本人の食事摂取基準(2015年版)より

 

健康な人において、下痢、嘔吐、多量の発汗、利尿剤の服用の場合以外は、カリウム欠乏を起こすことはまずありません。

日本人はナトリウムの摂取量が諸外国に比べて多いため、ナトリウムの摂取量の低下に加えて、ナトリウムの尿中排泄を促すカリウムの摂取が重要と考えられます。

 

また、近年、カリウム摂取量を増加することによって、血圧低下、脳卒中予防につながることが動物実験や疫学研究によって示唆されています。

ただし、腎機能に異常がある場合は摂取量に制限が必要と考えられるため、医師などの専門家に相談しましょう。

 

むくみの原因となる塩分の摂取目標量

食塩1gには、0.45gのナトリウムが含まれています。

【ナトリウム(g)✕2.54=食塩相当量(g)】

 

ナトリウムの大量摂取が慢性化すると、体内に蓄積され、むくみや高血圧の原因になります。

また、胃がんのリスクも高まると言われているため、摂取量を増やさないことが重要です。

 

ナトリウム、食塩相当量の摂取目標量

成人男性  :8g未満/日

成人女性  :7g未満/日

日本人の食事摂取基準(2015年版)より引用

 

高血圧予防に有効な食塩摂取目標量

成人男女  :6g未満/日

日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインより

≫グリコ・栄養成分ナビゲーター

 

カリウムとナトリウムの摂取比率

【カリウム1 : ナトリウム2以下

細胞内に多いカリウムと、細胞外に多いナトリウムは、お互い作用し合いながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりしています。

体内の水分が適正に保たれることで、むくみの解消につながります。

 

2.カリウムの役割と働きとは?

カリウムの役割・働き

  • 細胞の水分量、浸透圧を一定に保つ
  • 神経伝達の正常維持
  • 筋肉の収縮・弛緩の正常維持
  • 酸・塩基平衡を維持する作用
  • ナトリウムを体外に排出する
  • 血圧を調整する
  • 老廃物の排出を助ける
  • 臓器保護作用
  • 細胞内の酵素反応を調節する
  • ホルモンの分泌
  • 細胞膜輸送 など…

 

カリウムの多い食品と食べ方

カリウムは、野菜、芋類、果物、海藻類、肉類、魚介類など幅広い食品に含まれます。

特に野菜、果物、いもなどの植物性食品に多く、また、新鮮なもののほうが含有量が多く含まれています。

 

バナナ、キウイフルーツ、りんご、やまといも、ながいも、アボカド、ミニトマト、パセリ、セロリを生で食べたり、ドライフルーツのレーズンやあんずがおすすめです。

 

『水洗い』ではほとんど流出しませんが、塩もみ、煮炊きなどで細胞壁が壊れることでカリウムが溶け出します。

『茹でる』ことによるカリウムの残存率は野菜によってさまざまですが、『煮る』調理法によって、約30%が失われると言われています。

 

また、調理による味付けによって、ナトリウムが過剰になるとミネラルバランスが悪くなるため、塩分の過剰摂取に注意しましょう。

 

3.ミネラルの種類と働きとは?

ミネラルとは

自然界には1000以上の元素(物質を構成する基本単位)が存在しています。

人体の95%は酸素・炭素・水素・窒素の4元素で構成され、残りの5%に当たる元素を栄養学ではミネラル(無機質)と呼んでいます。

 

無機質、あるいは金属とも呼ばれ、ヒトにとって必要なものもあれば、有害なものもあります。

栄養素として不可欠なものは必須ミネラルと呼ばれ、現在は16種類が代表的なものとして挙げられています。

 

ビタミンと同様に体内では合成できないため、食品から摂取する必要があります。

エネルギー源にはなりませんが、体の構成成分になったり、健康を維持するためには欠かせない栄養素です。

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ミネラルの過不足による症状

ミネラル過剰

ミネラルの摂り過ぎは、過剰症を引き起こします。

1日の必要量が100mg未満の鉄や亜鉛などをとり過ぎると、中毒を起こします。

また、ナトリウムのとり過ぎは高血圧症につながるなど、生活習慣病とも深い関わりがあります。

 

ミネラル不足

ミネラルは体内で合成することができないため、食事から摂るのが必須です。

不足すると、さまざまな不調が現れたり、鉄欠乏性貧血、ヨウ素不足よる甲状腺腫などの欠乏症を起こします。

また、カルシウム不足で骨粗鬆症になるなどの問題も起きます。

 

ミネラルの主な種類と働き

ナトリウム(Na)

  • 細胞外液の浸透圧の維持
  • 筋肉や神経の興奮を抑える

 

カリウム(K)

  • 細胞内液の浸透圧の維持
  • 心臓や筋肉の機能を調節

 

カルシウム(Ca)

  • 骨や歯の構成成分
  • 神経の興奮を抑える

 

マグネシウム(Mg)

  • 酵素の活性化
  • 神経の興奮を抑制
  • 骨格形成に関与

 

リン(P)

  • 骨や歯を形成
  • リン脂質や核酸の成分
  • 糖質の代謝をサポート
  • エネルギー代謝に関与

 

鉄(Fe)

  • 赤血球のヘモグロビンの成分
  • 貧血予防

 

亜鉛(Zn)

  • タンパク質やDNAなどの細胞の合成に関与
  • 新陳代謝に関与
  • インスリンの合成に関与
  • 抗酸化作用
  • 男性の生殖機能の向上

 

銅(Cu)

  • 鉄の吸収を助け、コラーゲンや毛髪などの色素の生成に働く
  • 赤血球のヘモグロビンの合成に関与
  • 鉄の吸収を助け、貧血を予防

 

マンガン(Mn)

  • 糖質や脂質の代謝に関与
  • 骨形成に関与
  • 酵素の活性化

 

クロム(Cr)

  • 糖質や脂質の代謝に関与
  • インスリンの働きを助け、糖尿病を予防

 

コバルト(Co)

  • ビタミンB12の必須構成成分
  • 造血機能を高め、貧血を予防

 

セレン(Se)/セレニウム

  • 抗酸化作用、細胞の老化を防ぐ
  • がん予防
  • 水銀やカドミウムなどの毒性を減らす解毒作用をもつ
  • 男性の生殖機能の向上

 

モリブデン(Mo)

  • 尿酸をつくり出す代謝に関与
  • 造血を助ける

 

ヨウ素(I)/ヨード

  • 甲状腺ホルモンの構成成分
  • 発育を促進(成長ホルモンの分泌を促す、交感神経を活性化させるなど)
  • 基礎代謝の促進
  • 殺菌作用

 

イオウ(S)

  • 皮膚や髪、爪を形成
  • 酵素の活性化

 

塩素(Cl)

  • 胃液の成分
  • 殺菌

 

4.カリウムの積極的摂取がおすすめな人とは?

カリウムが不足していると思われる症状

  • 夏バテしやすい
  • 塩分の摂取量が多い
  • 甘いものの摂取量が多い
  • お酒をよく飲む
  • 血圧が高めである
  • ストレスを感じやすい
  • 下痢や嘔吐が続いたとき
  • むくみやすい など

 

むくみの解消には、血行不良や冷え、運動不足、筋力低下、衣類の締め付けの改善などバランスの良い食事や規則正しい生活リズム、運動習慣、禁煙などが大切です。

カリウムを多く摂るだけでは、長期的に改善することは難しいため、筋力アップや運動習慣を身につけることも必要です。

 

ストレッチ、有酸素運動、筋トレを組み合わせて行ない、柔軟性、持久力、瞬発力、筋力などをバランス良く高めましょう。

 

5.まとめ

カリウムの摂取目安量は、厚生労働省・日本人の食事摂取基準(2015年版)より、

  • 成人男性  :2,500mg/日
  • 成人女性  :2,000mg/日
  • 妊婦    :2,000mg/日
  • 授乳婦   :2,200mg/日

が目安とされています。

この数値は、研究によって今後変化することも考えられます。

また、必ずしも個人ごとに当てはまる数値とは限らず、特に腎臓機能が低下している場合などは専門家に相談することが必要です。

 

ナトリウムと相互し合って働くため、ナトリウム、食塩相当量の摂取目標量にも注意し、過剰摂取しないことがむくみの原因を取り除くためには大切です。

 

主に生の野菜や果物、芋類などからカリウムを効率よく摂取し、栄養バランスの良い食事を摂りましょう。

 

↓こちらの記事もご覧ください

[なぜ?【むくみ解消にカリウム摂取が有効な理由】とは?]

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