【下肢に浮腫とチアノーゼが起こる原因】とは?心不全のさまざまな症状

血流の障害により静脈内に血液がたまった状態になると、うっ血して皮膚や粘膜は冷たく、青色っぽくなる「チアノーゼ」が生じます。

さらに長期のうっ血の結果、浮腫水腫といわれる「むくみ」があらわれます。

心臓の能力低下で起こる体の不健全な状態(心不全)の可能性もあるため、早めに病院に行き、循環器専門医に相談しましょう。

スポンサードリンク



1.チアノーゼ/紫藍症(しらんしょう)/藍青症(らんせいしょう)とは?

チアノーゼとは

チアノーゼ(紫藍症/藍青症)は、うっ血により血液中の酸素が欠乏して皮膚や粘膜が青紫色や紫藍色、暗紫色、暗青赤色になる状態をいいます。

四肢の末端、口唇、爪床、ほお、耳たぶ、鼻などに強く現れ、その部の温度は下がります。

 

心臓病、肺炎、肺結核などの病気・疾患や、局所の血行障害でも起こり、中毒など急性の病変、あるいは重態に陥った場合にも起こります。

 

うっ血とは

うっ血は、血流の障害により「静脈内に血液がたまった状態」です。

このため局所は、チアノーゼが生じて青く、冷たくなり、静脈や毛細血管はふくれます。

さらに、長期間うっ血が続くと、浮腫(ふしゅ)や水腫(すいしゅ)などの「むくみ」が生じることも多くあります。

また、結合組織線維が増加して臓器が硬化を起こすこともあります。

 

全身的なうっ血の原因は右心不全、心嚢炎などの心臓の疾患 、局所的なうっ血の原因は血管内の異物や血栓、圧迫などの血流障害によるものです。

 

2.下肢に浮腫とチアノーゼが現れる病気・疾患とは?

心不全

心不全とは、「心臓のポンプとしての働きが低下して、全身の臓器に必要な血液量を送ることができなくなった状態」をいいます。

 

心不全とは、一つの病名・疾患ではありません。

心臓のさまざまな疾患(虚血性心疾患、心筋症、弁膜症など)が最終的に至る症候群を意味します。

 

心臓のポンプ機能が低下すると、まず心臓拍出量を維持する仕組みが働くことで、拍出量の低下が抑えられるものの、心臓だけでなく全身に負担がかかり、いろいろな症状が現れます。

 

心不全の原因

  • 心筋梗塞
  • 狭心症
  • 心筋症
  • 心臓弁膜症
  • 虚血性心疾患
  • 長年の高血圧 など

 

高血圧、動脈硬化、喫煙、アルコール、遺伝、先天性、感染症などのさまざまな原因によって、心臓病(心筋梗塞、狭心症、心筋症、心臓などが弁膜症など)になり、過労、ストレス、暴飲・暴食、風邪などの増悪因子が加わって、「心不全」症状があらわれます。

心臓の働きのうち、低下している機能や程度、速度によって、心不全の種類や程度はさまざまです。

 

心不全の症状

異なる原因で同じような症状がみられることがあるため、以下の症状が心不全の患者さんすべてに認められるわけではありません。

また、そうした症状があるからといって、心臓が悪いとすぐに判断することはできません。

厳密な区別は難しいですが、「心臓が血液を送り出す働きが低下していることによる症状」と、「血液を受け取る働きが落ちたことによる症状」に分けられます。

 

心不全の代表的な症状と進行による変化

心不全の代表的な自覚症状は、動悸や息切れ、呼吸困難、むくみです。

 

心不全の初期には、平地を歩く時にはなんともないのですが、坂道や階段を上ったり、重いものを持ったりすると、動悸や息切れが起こり、病状が進行すると平地を歩いても息苦しくなります。

軽い運動でも息切れするときは、椅子などに腰掛けるなど姿勢(起坐呼吸)をとると呼吸が楽になります。

 

また、足にむくみ・浮腫が出ることもあります。

 

あお向けになって寝ると咳が続き、体を少し起こすことで症状が和らぐことがあります。

 

心不全がさらに進行すると、夜に突然、息苦しくなって目が覚め、起き上がっても回復にしばらく時間がかかります。

この時にしばしば、喘息のようにヒュウヒュウ音がします。

これは、すぐにも入院治療が必要な重篤な状態です。

 

血液を「送り出す働き」が低下し、全身の臓器に十分な血液が流れないことから起こる症状

  • 筋力低下による疲労感・脱力感
  • 動悸・息切れ
  • 四肢などの冷感
  • チアノーゼ
  • 脳循環障害 など

 

血液を「受け取る働き」が低下し、全身の血液が心臓に戻りにくく、うっ滞することによって起こる症状

  • 息苦しさ
  • 動悸・息切れ
  • 呼吸困難
  • むくみ/浮腫、むくみによる短期間での体重増加

 

また、夜間の頻尿、食後などにおなかがはる・鈍痛がある、食欲不振、頸静脈の怒張なども心不全の症状としてあらわれることもあります。

こうした症状の出方は、心不全の重症度によって異なります。

 

心不全の種類

急性心不全

  • 安定した状態から急激に悪化する
  • 風邪、過労、ストレスが引き金で急性心不全となり、突然死することもある
  • すぐに入院が必要
  • 安静が必要
  • 運動制限が必要ですが、安定期には、逆に負担にならない程度の適当な運動も必要

 

慢性心不全

  • それなりに体全体のバランスがとれ、状態が安定している
  • 運動制限が必要で、程度によって適当な運動も必要

 

心不全の治療の原則は、心臓の働きを低下させたもともとの原因を明確にして、その病気を治療することです。

高血圧、動脈硬化、喫煙、飲酒などの生活を改め、血管や心臓への負担を減らすことが重要です。

スポンサードリンク



3.心臓の働きとは?

心臓ポンプ機能の2つの働き

  • 血液を送り出す働き
  • 血液を受け取る働き

 

人間が生きていくためには、体の各部分に十分な酸素と栄養が行きわたることが必要で、血液によって酸素と栄養が運ばれます。

その血液を循環させるポンプの働きをするのが「心臓」です。

 

十分な血液がポンプ内に満たされていることで、十分な量の血液を体内に送り出すことができます。

 

心臓ポンプの働きが低下したときの体の備え

心臓ポンプの働きが落ちると、心臓が送り出す血液の量(心拍出量)は少なくなります。

その程度はまちまちで、少なくなりすぎると生命にかかわります。

 

少し弱った心臓でも、十分な血液を送り出すための働きが備わっており、生命を維持するために身体に変化が起こります。

全身の血液量は変わらず、手足の血管を収縮させて、心臓や肺をめぐる血液を増やしたり、全身の血液量自体を増やしたりすることで、「ポンプの中の血液を増やして送り出す血液量を保つ(その結果、心臓が拡大する)」、「1回の拍出量が減った分、拍出回数(脈拍数)を増やす」などです。

 

心臓の拡大や脈拍数の増加、指令系統の指令にもとづく全身の変化は、心拍出量を一時的に保つことができますが、長期的にはかえって心臓の負担となり、心臓の働きはさらに低下します。

少しでも症状になってあらわれたときには、すぐに病院を受診しましょう。

 

4.日常での注意点とは?

生活習慣

タバコは心臓や肺に有害となるため、禁煙を目指します。

過労、ストレスは原因を取り除き、休息や睡眠、リラックスする時間をつくります。

風邪をひくと、心臓に負担がかかるため、冷えや痩せすぎの体重を改善したり自律神経を整えて免疫力を高めます。

長時間の入浴、熱い湯、部屋の温度差、急な動作などの心臓への負担も減らしましょう。

 

運動

心不全の程度・重症度に見合った運動制限が必要です。

しかし、過度の制限は逆効果であり、有酸素運動を行なって肥満を解消したり、運動能力を高めたりするため、程度に合わせた運動することも必要です。

専門医の指示に従って行ないましょう。

 

食生活

高血圧やむくみ・浮腫を招くため、塩分やアルコールの摂取量を減らします。

肥満は心臓に負担をかけるため、摂取カロリーをコントロールして適正体重を維持することが大切です。

 

5.まとめ

下肢に浮腫やチアノーゼがあらわれる原因は、血流の障害により静脈内に血液がたまることで起こります。

血液やリンパなど体液の循環を促したり、心臓の働きを高めたり維持することが大切です。

血液の流れが悪くなる姿勢や食生活、喫煙、塩分やアルコールの過剰摂取などの生活習慣を改善し、血管と血液の質を高めることが重要です。

過労、ストレス、暴飲・暴食、風邪などの増悪因子を取り除き、心不全の悪化を防ぎましょう。

 

↓こちらの記事もご覧ください

[【むくんだ下肢から水が漏れる原因】とは?リンパ浮腫の合併症と予防法]

スポンサードリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です