【左右差が生じる下肢の浮腫】とは?全身性と局所性のむくみ

浮腫/むくみには、全身性浮腫と局所性浮腫があります。

特に下肢は重力の影響を受けてむくみが現れやすい部位で、片側の手や足だけにむくみがみられるとき、または足にむくみがあっても左右差があるときは、血管(静脈)やリンパ管が原因である可能性が高いといえます。

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1.左右差が生じる下肢の浮腫とは?

局所性浮腫/局所的な原因による浮腫

  • 静脈性浮腫
  • リンパ浮腫
  • 廃用性浮腫
  • 脂肪性浮腫
  • クインケ浮腫 など

 

局所性浮腫は、体の一部分の腕や脚、特に下肢にむくみが生じ、通常左右差があります。

全身性浮腫は、病気が原因で手足や顔面、背中、胸腹部などの全身または左右対称にあらわれます。

 

2.局所性浮腫(局所的な原因による浮腫)の種類と主な原因とは?

静脈性浮腫

  • 静脈の働きが悪くなったり、血栓ができたりして下肢の静脈に血液がうっ滞することで、毛細血管の中の血圧が上がり、血管の外へ血液がたくさん漏れ出し、その量がリンパ管による吸収を上回ると、むくみが生じる
  • 静脈瘤はしばしば両下肢にみられる
  • 静脈血栓症はほとんどが片側にあらわれる

 

主な原因

  • 下肢静脈瘤
  • 深部静脈血栓症
  • 深部静脈弁機能不全症
  • 術後深部静脈血栓症
  • 肺塞栓症 など

 

リンパ浮腫

  • 手術や治療、外傷などでリンパ管が傷つけられたり、生まれつきリンパ管の発育が悪いことが原因で、リンパの輸送ができなくなり、本来リンパとなって運び去られるはずのたんぱく成分の多い体液が組織間に残ってむくんだ状態
  • むくみの程度や部位は個人差が非常に大きい
  • 手や足、顔面、頸部、胸腹部など全身に発症し、下肢に出ることが多い
  • 浮腫の出方は片側性である、両側性でも左右差がある

 

主な原因

  • 手術
  • 放射線治療
  • 外傷
  • 生まれつき など

 

その他の局所性浮腫

  • 廃用性浮腫
  • 血管神経性浮腫
  • 炎症性浮腫
  • 脂肪性浮腫
  • クインケ浮腫
  • 妊娠に伴う浮腫 など

 

3.全身性浮腫(全身的な病気による浮腫)の種類と原因とは?

心性浮腫/心臓性浮腫

  • 心臓の働きが悪くなると、静脈の血液が心臓に十分戻れなくなるため、毛細血管の静脈側の圧力が高くなって、毛細血管からの漏れ出しが多くなりむくみがあらわれる
  • また、毛細血管への再吸収も悪くなりむくみが生じる

 

主な原因

  • 心不全
  • 心筋梗塞
  • 心筋炎
  • 拡張型心筋症 など

 

腎性浮腫/腎臓性浮腫

  • 体の余分な体液を尿として体外に出す腎臓の働きが悪くなると、むくみが出る
  • たんぱく成分のうちアルブミンが尿に出てしまう病気(ネフローゼ症候群)になると、むくみにつながる

 

主な原因

  • 急性腎炎、慢性腎炎
  • ネフローゼ症候群
  • 急性腎不全、慢性腎不全 など

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肝性浮腫/肝臓性浮腫

  • 肝臓の働きが低下して、たんぱく成分のうちのアルブミンが作られなくなり、むくみが強くなる
  • 腹水を伴うこともある

 

原因

  • 肝硬変
  • 肝炎 など

 

その他の全身性浮腫

  • 妊娠に伴う浮腫
  • 甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症
  • 低たんぱく性浮腫
  • 薬剤性浮腫
  • 突発性浮腫
  • 栄養障害浮腫
  • リウマチ、膠原病
  • アレルギー
  • 炎症
  • 悪性腫瘍の進行 など

 

4.血栓が下肢にできやすい理由とは?

心臓・動脈・静脈・筋肉の働き

心臓から送り出された血液(酸素や栄養)は、「心臓」と「動脈」の働きによって全身に送り出されます。

心臓の収縮はポンプの働きがあり、動脈の中膜は平滑筋や弾性線維でできているため、伸縮性・弾力性があって、動脈を動かして送る働きをします。

 

「静脈」は、二酸化炭素や老廃物を心臓に戻す役割をします。

静脈は中膜が薄く、弾性線維は動脈に比べ少なく、平滑筋はありません。

そのため、長時間同じ姿勢のまま下肢を動かさないでいると、静脈の血液の流れが悪くなり、「血栓」ができやすくなります。

重力によって下肢に流れた血液の循環は、「ふくらはぎや脚の筋肉の収縮」によって助けられているため、筋ポンプの働きがとても大切です。

 

加齢と筋力低下

また、高齢になり身体機能や抵抗力が低下すると病気や障害の危険が高まり、必然的に血栓ができやすくなります。

 

筋肉は使われないことで加齢とともに自然と減少するため、「筋力低下」、「バランス能力の低下」、「骨や関節の病気」を予防して、運動器(骨や関節、筋肉、神経など、体を動かす仕組みの総称)の衰えを防ぎましょう。

ストレッチやウォーキング、縄跳びなど柔軟性、持久力、瞬発力のそれぞれをバランスよく鍛えられる運動を組み合わせることも大切です。

 

5.まとめ

局所性浮腫(局所的な原因による浮腫)は、通常左右差があり、血管やリンパ管の機能が何らかの原因によって低下して手や足などの体の一部分にむくみが生じます。

全身性浮腫(全身的な病気による浮腫)は、手足や顔面、背中、胸腹部などの全身または左右対称にあらわれます。

 

むくみは重力の影響により特に下肢に出やすいため、足を下げた状態を避けたり、足の筋肉をこまめに動かしたりするようにします。

 

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