【妊娠初期】足のだるさの原因とは?

妊娠初期に足のだるさがあらわれる原因は、ホルモンバランスや自律神経バランスの変化、血液量の増加、栄養不足などです。

心身のさまざまな変化によって、疲れやだるさを感じやすくなります。

出産を迎えるまでに行なう適切な生活習慣を知り、母子の健康を守りましょう。

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1.【妊娠初期】足のだるさの原因とは?

妊娠中に起こる足のだるさの原因

  1. むくみ
  2. ホルモンバランスの変化
  3. 自律神経バランスの変化
  4. 血液量の増加
  5. 栄養不足
  6. 下肢静脈瘤(病気) など

 

(1)むくみ

むくみとは、リンパ液の流れが滞り、細胞間に『間質液』や『老廃物』が溜まることで、腫れた状態です。

特にふくらはぎや下半身の筋力低下や運動不足の状態にあると、心臓から送り出された血液が下半身に溜まりやすく、血液やリンパ液の流れが悪くなるため、老廃物が排出されないことで足のだるさを感じます。

 

デスクワークや立ち仕事、運動不足など、長時間同じ姿勢でいると血液の循環が悪くなります。

また、筋力や筋肉量が少ない、冷え性、喫煙、継続的な塩分の過剰摂取、内臓機能の低下などの原因によって、体内に水分が溜まり、排出できない状態になります。

これらは、妊娠中でなくても起こる症状で、妊娠により自律神経バランスが乱れたり、運動不足になることで血行不良となりむくみが起こりやすくなります。

 

妊娠後期は大きくなった胎児の重みがかかるため、脚の付け根の太い血管が圧迫されて、むくみやすくなることで、だるさがあらわれることもあります。

 

(2)ホルモンバランスの変化

『プロゲステロン』という黄体ホルモンの分泌量が増えたことにより、眠さやだるさを感じます。

 

女性ホルモンには、女性らしい身体を作ったり排卵のために必要な働きをする『エストロゲン(卵胞ホルモン)』と、受精卵を着床させたり胎盤を完成させるなど、妊娠の継続に必要な役割をする『プロゲステロン(黄体ホルモン)』があります。

 

プロゲステロンとは、排卵直後から卵巣でつくられる女性ホルモンの一つで、排卵時期から月経前までに多く分泌されるホルモンです。

女性が妊娠すると、安定期に入るまではエストロゲンよりプロゲステロンの分泌量の方が多くなり、流産を防ぐための働きや、乳腺の発達、脂肪をつけることで外からの衝撃から守る働きをします。

 

妊娠初期は胎盤を完成させるためにプロゲステロンが卵巣から分泌されますが、胎盤が完成すると今度は胎盤自らプロゲステロンを分泌するようになります。

 

また、プロゲステロンは、分泌量が増えることで眠気、だるさ、肌荒れや頭痛、便秘、吐き気、イライラ、めまいなどの不快症状を引き起こしやすくなります。

この症状にはピークがあり妊娠期間が経過していくことで徐々に和らいでいきます。

 

プロゲステロンが増えると、皮脂量の増加による肌荒れやメラニン色素の生成促進によるシミや黒ずみがあらわれることも分かっています。

 

(3)自律神経バランスの変化

自律神経は、活動的な神経である『交感神経』と、リラックスの神経である『副交感神経』の2つがあります。

 

交感神経は血管を『収縮』させる働きがあり、副交感神経は血管を『拡張』させる働きがあります。

この2つのバランスが崩れると、血管の収縮と弛緩がスムーズに行なわれなくなり、血流が悪くなるとむくみや冷えなどによってだるさを感じます。

 

妊娠での体調やホルモンバランスの変化、気をつけることが増えることなどによってストレスとなり、交感神経が優位になることで血流が悪くなります。

食事や心身のリラックス状態をつくることで副交感神経を優位にして、自律神経バランスを整えましょう。

 

(4)血液量の増加

妊娠中は、体内の血液量が変化することで、むくみやすい状態になります。

 

妊娠初期を過ぎて、妊娠中期の12週目あたりから体内の血液が増えはじめ、34週目頃になると通常時よりも40%~50%程度血液量が増えます。

しかし、血液全体が増えているわけではなく、水分量が多い『血漿(けっしょう)』と呼ばれる液体が増えた状態です。

血漿は、血球などの細胞は含まれず、90%以上が水でできていることで、血栓ができにくく、血管の中を血液が流れやすくなるため、胎盤の血液循環もよくなり胎児へ栄養が届きやすくなります。

 

(5)栄養不足

鉄分

妊娠中は胎児に血液を通して栄養を送るため、血液をつくる鉄分が妊娠前よりも必要になります。

鉄分不足を起こしてしまうとめまいや立ちくらみ、倦怠感、足のだるさにつながります。

『ビタミンB12+葉酸』や、『鉄+クエン酸やリンゴ酸』を摂ることで血液をつくる働きを促進します。

 

亜鉛

体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があり、不足すると貧血などを招きます。

『亜鉛+ビタミンC』を一緒に摂ることで吸収率が高まります。

 

ビタミンB1

ビタミンB1が不足すると末端神経障害を引き起こし脚気(足のむくみやしびれ)という症状が出ます。

『ビタミンB群』を一緒に摂ることで吸収や働きが良くなります。

 

ビタミンA・C・E

黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌を活性化させるためには、卵巣機能の低下を防ぐ『ビタミンE』を多く含む食品を摂ることが大変効果的だと言われています。

 

ビタミンEにはその他にも、抗酸化作用による老化防止や血流改善、動脈硬化の予防、生殖機能を維持するなど、妊娠継続に必要な栄養素です。

ビタミンEとともに、ビタミンAやビタミンCを摂ることで吸収率が高まるなどのメリットがあります。

 

ビタミンCは『水溶性』のため、尿として排出されるため大きな実害はありません。

具体的なメカニズムなどはまだわかっていませんが、ビタミンAやビタミンÈなど『脂溶性』のビタミンを過剰摂取することで、母子の体に悪影響が出ることもあるため注意が必要です。

 

ビタミン類は、通常の食事で摂取する量では心配ありませんが、医薬品やサプリメントなどにより大量に摂取することで、弊害が出る可能性もあるため、必ず医師や薬剤師の説明を受け、用法・用量を守りましょう。

 

(6)下肢静脈瘤

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)とは、足の血管がこぶのように膨らみ、ぼこぼこと浮き出る疾患(病気)です。

 

妊婦、出産、遺伝、長時間の立ち仕事、年齢、肥満が原因で発症します。

 

足のむくみ、足のだるさ、足がかゆい、湿疹、黒ずみ、足の血管が盛り上がり、ぼこぼこと浮き出ているなどの症状があらわれます。

早めに病院を受診し、治療を行ないましょう。

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2.足のだるさの解消方法とは?

食事

むくみの原因となる、塩分の過剰摂取を控え、排出を促すカリウム(海藻など)を積極的に摂ります。

こまめな水分補給や、水分の排出を促す飲み物(はと麦茶・黒豆茶など)を飲みます。

筋肉疲労によって足がだるい場合は、ビタミンB1(豚肉など)を摂りましょう。

 

5大栄養素である、①タンパク質、②炭水化物、③脂質、④ビタミン、⑤ミネラルをバランス良く、食べ過ぎないように摂取します。

特に脂身の少ない良質なタンパク質(肉・魚・大豆製品など)を食べること、ビタミン、ミネラルの不足を予防することが大切です。

 

さらに、9大栄養素である、⑥食物繊維、⑦ファイトケミカル、⑧酵素、⑨水を摂ることで腸内環境を整えて便や尿の排出を助けたり、免疫力を上げることに役立ちます。

 

規則正しい時間に、腹7〜8分目を目安に、バランス良く摂ることが、自律神経を整え、心身の健康につながります。

 

睡眠・休息

妊娠による体の変化により、心身には大きな負担がかかっています。

そのため、体を休ませること、ストレスの原因を取り除くこと、副交感神経を高めることが重要です。

 

睡眠は、脳や身体の回復や機能の向上のためにとても重要です。

寝る前の足湯、入浴、ストレッチは、副交感神経が優位になり、血流がよくなって、睡眠の質も高まります。

体への負担が増えないよう、短い時間で行ないましょう。

 

寝る前の食事、激しい運動、ブルーライト、明るい光などは睡眠前の副交感神経の高まりや睡眠の質が下がることで、自律神経の日内リズムが崩れてしまいます。

そのため、朝の排便リズムが乱れて老廃物の排出ができず、むくみや足のだるさを招きます。

腸内環境を整えることは、自律神経を整えることにつながるため、眠りの質を高める習慣を身につけましょう。

 

服装

下着や衣類の締め付け、冷えにより、血行不良になりむくみやすくなります。

マタニティ用やゆったりとした衣類を身につけること、首や手首、足首、お腹まわりを冷やさないことに注意しましょう。

 

運動

つま先の曲げ伸ばし

  1. 就寝時に足枕をして足を心臓より高くする
  2. つま先を曲げたり伸ばしたりする

 

ひざ裏たたき運動

  1. 足を伸ばして座り、肩幅程度に開く
  2. 片足ずつ、リズミカルにひざの裏を床に叩きつける
  3. 左右20回ずつ行なう

 

血流を促して、老廃物が排出されることで足のだるさを解消することができます。

 

安定期に入ったら、屈伸運動や軽いスクワット、ウォーキングなどで下半身を動かすことも効果的です。

自律神経には日内リズムがあり、『夕方3時から5時頃に最も交感神経が優位になる』ため、この時間に軽い運動をすることで交感神経が高まり、夜にかけてはスムーズに副交感神経を優位にすることにつながります。

お腹の張り、痛みなどを感じたらすぐに運動をやめてしっかりと休みましょう。

 

起きているときも、寝ているときも、長時間同じ姿勢を続けることで、血行が悪くなります。

ときどき体を動かす、寝返りしやすい寝具を選ぶなど血行不良やむくみ、冷えの予防・改善が大切です。

 

3.妊娠初期に注意することとは?

妊娠初期の症状

妊娠初期の母体には、つわり、体のだるさ、動悸、胸の張り、情緒不安定、むくみ、頭痛、眠気、下痢、便秘など、様々な妊娠初期症状があらわれます。

足のだるさによって、階段や段差などでつまづきやすくなったり、身体へ負担をかけると流産のリスクが高まり、思うように体が動かないなどの理由で精神的にも追い詰められて、うつや不眠になりやすくなります。

家事や仕事など、完璧を目指すことで心の負担になることもあるため、時間の余裕を持ったり、心と体に無理のない範囲を決めて取り組みましょう。

 

マッサージ・ツボ刺激

足のだるさを解消するには、リンパマッサージやツボを刺激することが有効です。

しかし、マッサージや指圧、ツボ押し、お灸などは個人差がありますが、身体に影響を及ぼす行為のため、妊娠中、病気、ケガ、痛みがある場合はなるべく避け、医師の診断やアドバイスを受けましょう。

 

4.まとめ

妊娠中にあらわれる足のだるさの原因は、むくみ、ホルモンバランスの変化、自律神経バランスの変化、血液量の増加、栄養不足、下肢静脈瘤(病気)などです。

 

足のむくみは妊娠初期だけではなく、妊娠後期まで続きます。

むくみにくい生活習慣を身につけることで、足のだるさを改善したり、下肢静脈瘤や生活習慣病などの病気や、肥満、冷え性を予防することができます。

 

妊娠中は胎児の分も酸素・栄養・老廃物を運搬する必要があるため、母体にも負担がかかっています。

体力の消耗が激しいので、だるさを感じたり、睡眠によって脳や体を回復させるため眠気を感じます。

 

規則正しい生活リズムや食事、睡眠、休息、運動によって、必要な栄養素を補ったり、ホルモンバランスや自律神経バランスを整えることで、血行が良くなると老廃物の排出が促されます。

意識はしなくても心身に負担がかかっているため、『環境』や『場所』を変え、リラックスやリフレッシュを行ない、ストレスを溜めないようにして、副交感神経を優位にして、血管を拡張させましょう。

 

↓こちらの記事もご覧ください

[血行不良と倦怠感の関係とは?疲れを招く食事と改善方法]

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