血行促進作用のある皮膚保湿剤とは?保湿成分の種類

ヘパリン類似物質とビタミンE(トコフェロール)には、血行促進作用があります。

また、保湿成分は保湿力の違いによって4つの種類に分けられます。

水分を肌に与えるだけでは蒸発してしまったり、食事からの栄養素は生命維持が優先となってしまうため、直接肌へ有効成分を補うことも大切です。

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1.血行促進作用ある皮膚保湿剤とは?

血行促進作用のある保湿剤

  • ヘパリン類似物質/ヒルドイド
  • ビタミンE/トコフェロール…

 

ヘパリン類似物質

  • HPクリーム:第2類医薬品【グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社】
  • ピアソンHPクリーム:第2類医薬品【新新薬品工業】  など

 

HPクリームの例)

 

 

ヘパリン類似物質=ヒルドイドは、血栓性静脈炎や血行障害による痛み、炎症性の痛み、しもやけ、腱鞘炎や筋肉痛などに効果があるとされている薬です。

 

HPクリームやヘパソフトなどに含まれるヘパリン類似物質は、『保湿』、『抗炎症・傷痕を綺麗にする』、『血行促進』作用があります。

『ヘパリン』は血の固まりを溶かし、血液をサラサラにする作用があり、身体の中に出来てしまった血栓を溶かしたり、血栓を予防するために投与されます。

『ヘパリン類似物質』もヘパリンと類似したはたらきがあるため、血液の流れを良くするはたらきがあります。

 

血栓を溶かす作用があるため、更に出血しやすくなると重篤な状態になる可能性のある方(先天性の出血性疾患を持っていたりという方)は使用すべきではありません。

医薬品は薬剤師に相談し、使用方法や副作用などの説明を受けてから使用するようにしましょう。

 

ビタミンE(ビタミンE誘導体/トコフェロール酢酸エステル/ビタミンE酢酸エステル/酢酸d-αトコフェロール/天然型ビタミンEなど)

  • ユースキンA:指定医薬部外品【ユースキン製薬株式会社】
  • メンソレータム・メディカルビタミンクリーム:医薬部外品【ロート製薬】  など

 

ビタミンEを含むクリームの例)

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塗り薬(クリーム)には、メーカーや製品によってさまざまに表記され、ビタミンEやトコフェロールなどと記されています。

ヒアルロン酸Na、ビタミンC/ビタミンC誘導体が一緒に含まれることで保湿作用があります。

 

ビタミンEは、毛細血管を広げて血流を改善する血行促進効果があります。

全身に血液が巡ることで細胞の新陳代謝が活発化するので、ターンオーバー(肌の新陳代謝)を促します。

 

塗り薬やクリームに含まれる血行促進作用の役割は、血行促進をして、『皮膚の再生や患部の回復を早める』ことです。

そのため、ひび、あかぎれ、しもやけやかゆみ止めなどにビタミンEが含まれ、肌の再生を促進する働きをします。

 

かゆみがある場合や、傷口に塗る場合など、症状を抑えて悪化を防ぐ成分が含まれるものを選びましょう。

 

足は手よりも薬剤の吸収がしにくいなど、皮膚の部位にも特徴があり、冷えやむくみの改善には、クリームなどの塗り薬よりも、内服薬で血行促進させることが効果的です。

 

2.保湿成分の種類とは?

保湿剤とは

皮膚の水分を保持し,肌の柔軟性や弾力性を維持する効果のある成分を調合したものです。

 

保湿成分の種類

(1)水分を挟み込む成分:保湿力【最強】

  • セラミド
  • スフィンゴリピッド(スフィンゴ脂質)
  • ステアリン酸コレステロール
  • レシチンなど

水分をはさみ込み、いったんとり込んだ水分は、周りの湿度が低くなっても蒸発しません。

 

(2)水分を抱え込む成分:保湿力【中等度】

  • コラーゲン
  • ヒアルロン酸
  • エラスチン
  • ヘパリン類似物質など

真皮(表皮の下部分)に存在する成分で、大量の水分を抱え込んで、維持します。

 

(3)水分を吸い込む成分:保湿力【やや弱い】

  • 天然保湿因子(NMF)
  • PG(プロピレングリコール)
  • グリセリン
  • 1,3-BG(ブチレングリコール)など

水分を吸収して、結合します。周りの湿度が低いと、保湿力が低下します。

 

(4)油分:保湿力【弱い】

  • 鉱物油(ミネラルオイル)
  • 植物油(ホホバオイル、オリーブオイルなど)
  • 動物油(スクアランオイル、馬油など)
  • 流動パラフィン(ホワイトミネラルオイル)など

 

保湿剤の役割

皮膚保湿剤は、皮膚に水分を与え保持する役割を持っています。

 

乳液やクリームで肌に油膜を作っても、油膜の間から水分が蒸発するため、肌に水分を閉じ込める“ふた”にはなりません。

また、水分だけを肌に与えても乾燥の改善にはなりません。

水分が蒸発するときに、肌のうるおいまで奪うため、乾燥を進行させる可能性もあります。

 

油分は保湿力が低いため、肌の内部に水分を挟み込むセラミドなどの成分を含む美容液を補うことが大切です。

洗顔料の油膜は洗顔後のしっとり感によって乾燥を防ぎ、改善したように感じますが、保湿成分や美容成分が浸透しにくくなることがあります。

洗顔の基本は、『ぬるま湯』や『余分な成分を含まない固形石けんの泡』で洗い、『汚れや古い角質を落とす』ことです。

 

肌に合う皮膚保湿剤は、ステロイド系でなければある程度使い続けても問題ありませんが、肌トラブルが起こっていないのに基礎化粧品のようにずっと使い続けることで効果が薄れてきたり、感作(生体に特定の抗原を与え、同じ抗原の再刺激に感じやすい状態にすること)が起こる可能性もあります。

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3.肌の乾燥が起こる原因としくみとは?

乾燥肌とは

皮膚(肌)の構造は表面から『表皮』、『真皮』、『皮下組織』で成っています。

表皮のもっとも外側にある『角層/角質層』のバリア機能と保湿機能が低下している状態が『乾燥肌』です。

敏感肌と乾燥肌はとても密接な関係にあり、肌の水分と皮脂がともに少なくなると、肌のバリア機能が低下します。

 

紫外線やアレルゲンなどの外部刺激にも反応しやすくなり、かゆみも発生しやすくなります。

反対に、バリア機能を高めるスキンケアをすることで、抗原が表皮まで侵入しなくなるためアレルギー反応を生じにくくすることにつながります。

 

乾燥肌の原因

  • 気候・環境(空気の乾燥・紫外線など)
  • 肌の洗い方
  • 偏食・栄養不足
  • 水分不足
  • 血流不足
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • ストレス
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 体質
  • 加齢
  • 薬品の成分の刺激(化粧品・シャンプー・日焼け止めなど)  など

 

肌が水分を保持する3つのうるおい因子

①皮脂膜

肌(皮膚)の表面にできる『皮脂膜』は、皮脂腺から分泌された『皮脂』と、汗腺から分泌された『汗など』が混ざりあったもので、肌表面からの過剰な水分の蒸散を防ぎ、うるおいを保ちます。

皮脂膜が適度にある肌はしっとりとうるおい、なめらかな肌触りになります。

皮脂が多いとベタつきや、ニキビなどの原因となり、少ないとカサつきやかゆみが起こります。

 

②ケラチンとNMF(天然保湿因子)

角層細胞内では、『ケラチン』と『NMF(天然保湿因子)』の働きによってうるおいが保つように機能しています。

 

③細胞間脂質

角層細胞間にある『細胞間脂質』は、肌のバリア機能のはたらきをしています。

構造の整った細胞間脂質をもつ角層は、過剰な水分の蒸散を防ぐことができるため、うるおいを保つはたらきが高まります。

 

4.乾燥肌と血行促進の関係とは?

血流を促すことで、皮膚に栄養がいきわたり、ターンオーバーが正常におこなわれます。

 

角質細胞内にある『NMF(天然保湿因子)』や、細胞間脂質を構成する『セラミド』のうるおい因子はターンオーバーの過程でつくられているため、血行促進や角質ケアをおこない、肌(皮膚)のうるおいを適度に保ちましょう。

 

水分の補給不足や運動不足、冷え、偏食などさまざまな要因により、高血圧、高血糖、脂質異常症になると動脈硬化が進みやすくなります。

血管が硬くなったり、血栓ができたり血液の粘度が増したりすることで、血流が悪くなります。

結果として、肌に古い角質や汚れがたまり、皮脂分泌量や水分量のバランスが崩れて乾燥肌につながります。

皮膚の再生力も低下し、傷なども治りにくくなります。

 

血行不良は、肌の新陳代謝が低下するだけでなく、命の危険にもつながるため、生活習慣の改善や運動習慣、自律神経を整えるなどによって、血行促進をすることが健康維持のためにも大切です。

 

5.まとめ

血行促進作用のある成分は『ヘパリン類似物質/ヒルドイド』と『ビタミンE/トコフェロールなど』です。

 

保湿成分は、水分を『挟み込む:保湿力が強い』、『抱え込む:保湿力が中等度』、『吸い込む:保湿力がやや弱い』、『油分:保湿力が弱い』という4つに分けることができます。

 

血行促進して、肌の新陳代謝(ターンオーバー)を正常化することで末端の細胞へも酸素や栄養素を供給することができ、皮膚のうるおい保つことにつながります。

 

古い角質や汚れをお湯や石けんで落とし、皮膚の保湿剤を浸透させるための土台をつくりましょう。

 

↓こちらの記事もご覧ください

[舌でみる血行不良の状態とは?構造とはたらき]

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